真島先生よりお題が出たので昔話でも。
私の人生の師匠の一人なので、ちょっと長くなりそうですが。
結婚前、私は車が趣味で沢山の方と交流を深めておりました。
とあるサイトに登録し、最初の頃に友達登録していただいた人たちの中に通称『教官』と呼ばれる方がおりました。
初めてお会いしたときはとても素敵な初老の男性の出で立ちで、とても感じの良い方でしたが、ハンドルを握ると教官と呼ばれるだけあり、素晴らしい走りをされて死ぬかと思いましたよ。(細かい内容はこれ以上は言えませんが・・・)
教官がすごいのは、日本全国を車で旅をし、旅先でちょっとあった方も友達にしてしまうという特殊能力あり。(奥様も一緒に旅してますよ)。
そのためとても友人が多く、毎年春/秋に最低10人から最大150人位を家に集めて宴会を開いて楽しんでおりました。(超田舎に家があり庭がめちゃくちゃ広いんです)
当然それくらいの人数が集まれば揉め事もあるんですが、教官が一言「そんなことより楽しめよ」といえばみんな納得してしまうという、ある意味神様みたいな方でした。
でも神様も人間です。
その日も教官と一緒に山の中でツーリングを楽しんでおりました。
休憩中に教官から
「俺、ガンのステージ4で手術がうまくいっても1年後に死ぬらしいよ」
一瞬固まりましたが、その後教官は突然楽しそうに話し始めました。
「今度手術するけど、手術初めてだからワクワクするよね!」
「そういえば入院も初めてだわ。かわいい看護師さんいるかな」(おいおいおっさん・・・)
「手術したあと障害者手帳もらえるんだけど、電車代が安くなるんだって。60歳以上の割引使うと半額以下になるから、人生で初めての電車旅を楽しもうと思っているんだよ。楽しみだから早く手術してって医者に言ったら呆れてたわ(笑)」
まさに『無敵メンタル』
手術は無事終了。
抗がん剤治療となり2ヶ月に1回位電車旅してましたよ。
そして1年後・・・
教官「ガン消えたってよ。また遊べるな!」
それを聞いた息子さん
「なんだよ、死なねぇのかよ!早く死なないと入ってくる保険金下がるじゃないか!」
とディスられて、
「財産は全部使ってから死ぬから何も残さないよー」
最高のファミリーですよね(笑)
ガンが消えたことにより、少し薬を飲むだけの普通の生活が始まるのでした。
ー続くー